ときメモGSプレイログ⑥ 三原色編

switch版で初めてときメモGSをプレイしてる人間の感想です。
今回は三原君編。以下ネタバレです。

 

というわけで三原君です。これは美術部時入部時の初対面イベントなのですが、初っ端からものすごいことを言ってくれますね。

三原君の攻略に必要なパラメータは芸術と魅力で、これは同時に上げるのがそこまで難しくなく、三原君がいる美術部もコマンドをやれば芸術を爆上げできますので、要求パラメータ的には全く難しくない人です。
ただ守村君と同様ガードが固めで、特に普通から友好に上げるのには時間がかかる……という仕様になっています。
このゲーム、文化系男子のガードは固めで体育会系男子のガードは緩めな気がする。

なお、今までのプレイでは誕生日を毎回なんとなく設定していたのですが今回からは別で、9/16に設定しています。
こうすると一年目が祝日なのでその日にデートを取り付けてしまえば好感度が普通状態でもプレゼントをもらえ、二年目は修学旅行中、三年目は平日と三パターンの誕生日イベントを見ることができます。
SNSの情報だと同じ週で一年目を平日にしていましたが、これだと好感度を友好以上にしていないと一年目のイベントを取り逃すため、三原君みたいなタイプの場合はこっちの方が安牌な気がします。
ただ三原君の場合、渡してくれるプレゼントは自作の絵なので「そこまで好意を持っていない主人公に対し、徹夜で主人公の絵を描いて渡す」という現象が起こります。そりゃデートに遅刻もするわけだ。


こうしてパラメータを上げたりデートをしたりしつつ、一年目の一月末あたりでようやく友好へ好感度が上がりました。これは理事長(自発的なアプローチは不可)を除けば一番遅い順番です。
ただここからスチルイベントやらバレンタインデーやらが怒涛のごとく挟まったおかげで、春休み頃にはもうときめき状態になっていました。早!!!!!友好と好きどこいっちゃったんだよ(三原と孤独と蒼い星)。

ただときめき状態になった以上、もうあとは他キャラの爆弾を気にするのみです。
今回はライバルになる瑞希様も出していないのでVSも気にする必要はなし。
パラメータもほぼクリア条件に近いところまで溜まっています。

ここからは
デート強度を上げる

というわけでその後は妖精国の王座についてみたり、


二人でハネムーごっこをしたり、


美しいハーモニーを奏でてみたり、


冬の風になって人混みにダイブしたり、


神様と女神様になったりしていました。
とにかく「楽しくやっていた」ということが伝われば、大丈夫です。


というわけで三原君とも無事ハッピーエンドを迎えることができました。
ただ、美術部でクラブマスターになると美大に行けると聞いていたのでなるべく平日は部活コマンドに振っていたのですが、そっちは達成することができませんでした……。
原因は完全に分かっていて、二年生以降の休日をほぼデートとデートのお誘いと爆弾解除にしか使っていなかったからです。
合宿での評価は毎年そこそこ良かったので、二年目に晴れ着を買った辺りでバイトを辞めていればワンチャン……という感じでしょうか。

以下は印象に残ったところのハイライトです。

三原君は高校生にして、すでに天才芸術家としての名をほしいままにしています。
一体いつから芸術家としての活動を始めたのか、ゲーム内のシナリオでは定かではありませんが、少なくとも中学生の時点で作品の買い取り先は全て完成前に決まるような状態だったとのこと。
そういう意味では「まだ何物でもない」、いい意味で普通の男子高校生である他のはば学男子とはちょっと一線を画しています*1

 

そして三原君は、とにかく「愛」の人です。
人類のみならず、地球に生きとし生けるもの……あるいは無生物にいたるまで、その全てに愛を降り注いでいます。
一見すると素っ頓狂に思える言動の数々も、デッッッッッッカイ「愛」から来ているのです。
三原色という人間は世界を愛し、美しいと感じている。そしてその美しさを他人に伝わるような形で表現することができるし、周囲の人間も皆彼のそういう生き方を認めている。ある意味ではすでに完全な人間、それが三原色なのです。さすがは「三原色」……あらゆる色を表現するための根源たる三色をその名の由来に持つだけのことはあります。



その完全性が主人公によって揺らいでいき、そしてついに変容してしまうのが、私にとってのときメモGS三原色ルートでした。



三原君の変容が一番最初に見えるのが、このやりとりです。友好に入ってすぐ学校で起こるスチルイベント。


このやりとりのあと、主人公に何を描いていたのかと問われると三原君は次のように返します。


そしてこの「同じもの」の正体は主人公であるということが、自宅デートでの三回目のときめき会話にて判明します。
自宅デートはときめき度MAXぐらいまで好感度をあげないとなかなかお誘いが来ないので、ある程度推測がつくとはいえものすごいロングパスだ。


三原君は博愛の人ではありますが同時にかなり気まぐれな人物でもあり、その興味関心はころころと移ろってゆきます。そもそもが学生兼職業作家なので、なにか一つの対象に長く時間を使うほど余裕がないというのもありそうです。
そんな三原君がつい深入りしてしまう対象が、このルートでの主人公です。
主人公のことを「分からない」「もっとよく知りたい」と感じ、その衝動のまま交流を深めていくうちに、三原君がどんどん主人公に惹かれていく様子がデートでのやり取りを通じて描かれていきます。


しかしそうやって特定の人物に深入りすることは、三原君の本来のスタンスからは大きくかけ離れた行動です。
ルート中、三原君は何度も「近ごろのボクはどうかしている」という旨の発言を繰り返します。
よしながふみは「愛すべき娘たち」という作品で「恋をするって人を分け隔てるということじゃない」というパンチラインを残していますが、自分が主人公に恋をしていること、そしてその恋によって自分が大きく揺らいでいることを、感受性の高い彼が気づかないわけがないんですよね。


三原君との各イベントは彼のロマンチシズムが炸裂したものが多く、スキンシップ台詞も口から砂糖を体現するかのごとく甘々で、プレイしていて何度も悶絶させてもらいました。
一方で主人公が三原君に取り返しのつかない変化を与えてしまっていることを、主人公も、あるいは三原君もはっきりと気づかないまま卒業へ向かっていく様子を見ていると、プレイヤーとしては言いようのない不安があったのも事実です。


私の不安は告白シーンにて的中してしまいます。
三原君は言います。「ボクはもう自由にミューズの微笑を感じることができないんだ」と。
そして続けざまに主人公に告げてくるのです。


ときメモGS1には「一度告白を断っても食い下がってくるキャラクター」が何人か存在しており、三原君もその一人です。
上に貼った告白の台詞を見たあと、告白を受けるか断るかの選択肢が出た時、私は告白を断る選択肢を押してしまいました。
エンディングの差分が見たかったからではありません。
三原色君という本来アガペーに溢れていた人間を、ここまで特定の個人への情愛へ染め上げてしまったことへの罪悪感で、胸がいっぱいになってしまったからです。

三原君とて一人の人間である以上、遅かれ早かれこういった変化が来るのは止められなかったかもしれません。
それこそ主人公が取る行動次第では、主人公ではなく瑞希様とお付き合いするようになることだってあるわけです。
ただ、それでも「プレイヤーが取った行動によって一人の人間の人生が変わってしまった」ということの重さを、この三原君ルートではしっかりと突きつけられる形になりました。
ミューズの微笑を感じられなくなった三原君の作風は、このあと確実に大きく変化するはずです。彼が後世に名を残す偉大な芸術家となった暁には彼の作品はすべからく分析され、主人公との邂逅によって作風が変わったことも評論家によって分析されてしまうのでしょう。
そしてそんな三原君と交際することになった主人公も、色々な目にさらされてしまうはず。
それでも、ここまで三原君を変化させてしまった以上は、長らく彼のパートナーとして(少なくとも精神的には)一緒にいてあげてほしいなと思います。他の子たちは正味まだ高校生なので今はともかく将来的にどうなるかは分からないよね、とこれまで少し冷めた目線でいましたが、三原君に関してはそう祈らざるをえないシナリオでした。

でもこのブログを書きながら、今改めて三原君ルートを振り返ると主人公とつきあったことをきっかけにありえんレベルで作風変わったらそれはそれで面白いですね。話を聞くに三原君って絵画と彫刻中心でやっていってるようなので、突然インスタレーションやり始めたり映像作品に手を出し始めたら面白いと思います。まあどういう方向にいくにしろ、これまで通り三原君は自分の思うがままに生きて行ってほしいです。三原君の人生は三原君のものだからさ……。

蒼樹君ルートで拾った外出イベントだと有沢さんとのこのイベントが好きですね。有沢さんと三原君、二人の別ベクトルでの我の強さが見れてよかったです。
有沢さんもロマンチストな一面を持ってはいるのですが、この二人、徹底的に話が噛み合わなさそうだ。


あとはやっぱり瑞希様とのイベントですね~。
三原君は瑞希様のおじい様の絵画コレクションを見せてもらったり、デザインした服を須藤家の店で仕立ててもらったりと、須藤家とのつながりは強いようですが三原君が瑞希様本人に興味を持っているかというと……?という感じなようです。
でも繰り返しになっちゃいますけど、瑞希様とVS状態になってプレイヤーがそれを放置したら三原君と瑞希様がくっつくんですよね。
すでに理事長ルート編の時点でバレている気もしますが私は瑞希様がめ~ちゃ好きで、三原君ルートを攻略したあとは三原君もかなり好きなキャラクターになってしまったので、この二人がくっつくパターンも見たくなっているのが今の正直な感想です。今回瑞希様を出さずに三原君ルートを攻略したのも、瑞希様と対決になった時に我を貫き通せるか不安だったし、瑞希様が出るとつい瑞希様の方に目が行ってしまうから三原君の方に集中するためでもあったので……。
三原君といる時の瑞希様は本当に恋する乙女で、普段の強気さが鳴りを潜めてしまうのがいじらしい。自分に自信がありなおかつ自分が可愛いことが分かっている瑞希様が、三原君の前ではその自信がぐらついてしまう様子を見ると甘酸っぺぇ~~~気分になれます。オススメです。
好きな人と両想いになるのも嬉しいけど好きな人が幸せになることが一番いいって知世ちゃんも言ってたしな……。


どんどん話がズレてきているので、これにて三原君ルート完結としたいと思います!
ここまででも薄々感づいてはいましたが、三原君ルートにて本格的に「私って乙女ゲーをやる才能ないんじゃないかな?」と思ってきました。まだ攻略対象の皆さんが後ろに控えているのですが果たしてこのゲームを完走できるのでしょうか。
画像はいつも自分でデザインした洋服しか着ない三原君の洋服コレクションの中でもぶっちぎりにすごかったやつです。デザイン自体もすごいし、露出度も何気にソシャゲの女の子ばりに攻めています。


次は二人目の隠しキャラを攻略する予定です!

*1:葉月君に関してはまだ未攻略なので何とも言えませんが……