タローマンべらぼう一挙応援上映祭(26/3/25)備忘録
上映前
タローマンはテレビ版から見続けていたものの、タローマンが登場するイベント系についてはことごとく機会を逃し続けていたので、このタイミングで行けたのは望外の喜びだった。
二子玉川に行ったのは初めてだった。駅直結のショッピングモール内に映画館があるという話だったが、ちょっと思ってた感じと違ったので焦りながら映画館まで向かった。テナントの構えなどを流し見しながら、流石にオシャレだな、なんか場違いな感じがしてすこし居心地が悪いなあと思いながら映画館に入る。
そこには「爆発だッ!タローマン」が無限リピートで流れ、館内のそこかしこにタローマンの映画ポスターが貼られ、その辺にタローマンや岡本太郎作品のグッズをつけている人が溢れている異常な空間が展開されていた。透明な自動ドアを一枚隔てただけで世界観が一気に変わったので、眩暈がした。
相当この時点でかなり正気が削れた。あとタローマンの主題歌って、あんまり館内BGMに向いてないなという気づきがあった。
テレビシリーズ上映(本編・タローマンヒストリア・帰ってくれタローマン*1)
【全体】
・正直映画を見たあとよりもこのテレビシリーズ上映を一気に見た後の方が負荷は高かった。自分の脳がでたらめに適応しきっていなかったのか、またはこれらが一気に見るつくりをしていなかったのか、理由は分からない。
【テレビ版】
・好きな回をちょこちょこつまんで見てはいたが、全話見たのは久しぶりだったので「そういえばこういうネタあったなあ」と思ったりした。
・地味に番組の合間に挟まるテロップがテレビ放送版のもの*2だったので、貴重だった。
・本放送からもっとも印象が変わったのは山口一郎のインタビューパートだった。
例えば山口一郎が『タローマンの存在しないグッズ』を自分のコレクションとして紹介するくだりがあるが、これらは2026年現在ほとんど「復刻版」というていで発売されているので、『タローマンの存在しないグッズを紹介している』という前提が大きく崩れてしまっている。モキュメンタリー作品としてのテレビ版タローマンの建付けが、年月を経てだいぶぐらついているのを感じた。
劇場版の山口一郎がああいう処理の仕方になったのも上記の理由があったのかもしれない。
【タローマンヒストリア】
・単純なでたらめ力で言えばやはりこの作品が一番火力が高いと再認識した。
・テレビ版から続けて見ているため、樋口真嗣のインタビューパートが山口一郎に対抗しているかのように見えて面白かった。
【帰マン】
・1回目のタローマン電話相談の辺りで完全に脳がキャパオーバーになった感覚があった。
・「捨てる主義のすすめ」はかなり劇場版に通じる要素が多いと感じた(対極主義の概念・アクションパート担当の風来坊・「でたらめをやろうとしても自分の中の常識を捨てきれない」というエピソード・タローマンにでたらめで対抗しようとしても勝ち目はない、等)。
・「タローマン大統領」は「万博大爆発」に比べれば気軽なコンセプトの作品なはずなのに、色々と2026年4月現在の世界情勢と衝突事故を起こしている部分があり、素直に笑えない部分があった…………。
途中休憩(おやすみタローマンがBGVとして流れている)を挟んで、舞台挨拶へ。
舞台挨拶イベント
予算不足ということで、副監督の人がMC担当として登壇。
その後タローマンと監督が登場。直前の鹿児島のイベントの写真で知っていたが、タローマンのスーツ皮がメンテナンスされて綺麗になっていた。よかったねというのと、数少ない予算を皮のメンテナンスに回しているのか……という感慨の両方がある。
タローマンは当初はおとなしかったが、傘*3を見つけたあたりくらいから次第に客席をうろつきはじめ、勝手に観客の傘を開いたり、ハンドメイドのグッズをいじくり回したりしながら、客席を自由に闊歩していた。
「舞台挨拶中のタローマンはでたらめに客席を動き回る」というのはこれまでのイベントレポ等で知ってはいたが、やはり実際に見るとビビる。あと単純に、動き回ってるタローマンは結構音がする。皆さんは映画館の中で、スクリーン越しではなく「ドスドスドスドス……」(走ってる時の音)とか「ドォン!」(台から飛び降りる時の音)とかの音が四方八方聞こえる状態に置かれたことはありますか?かなり怖いよ。
そして、タローマンをあまり気にせず普通に監督はトークを進めてしまうため、内容が全く頭に入ってこない。たしかこの辺の話をしていた気がする。
質疑応答タイムなどもあったが、質問者をタローマンがガン詰めしていたので質問する側の人も大変そうだった。ちょうど直前にテレビ版を見たばかりだったので「疾走する目の回の芸術家の人と同じシチュエーションじゃん」と遠くで見ながら恐怖したりしていた。
ちなみにこの舞台挨拶タイムは撮影自由で、タローマンと監督の撮影タイムなどもあった(※この時はちゃんとタローマンもポーズを撮ってくれます)。実はこの舞台挨拶の直前にスマホのカメラのピントがかなり合わなくなったため、まともな写真は撮れないだろうと半ば諦めていたが、本当にタローマンが縦横無尽に動くので何枚かはいい写真が撮れた。ありがとう、タローマン……。一番お気に入りのやつを載せておきます。

途中からかなり押している雰囲気があったがいつまでもタローマンがうにょうにょしているため、最後はタローマンを皆で褒めることによって劇場から追い出し映画上映へ移る。
大長編 タローマン万博大爆発
映画自体は結構色んなミニシアターで上映していたが行く機会を逃し続け、このイベントに行けることが決まってからNHKBSの放送もあえてスルーしていたので、作品を見たのはかなり久しぶりだった。
Youtubeに上がっている冒頭パートや印象に残っている場面はよく覚えていたが、それ以外の部分や、伏線パート、見落としていた小ネタ*4などをこの上映で大分拾うことができた。エランとタローマンの入れ替わり、初見時の自分はタローマンの異変になかなか気づくことが出来なかったため*5、この場面から反転したのか……!と納得。隊長のくだりは事の顛末を全て知った後に見るとせつない。
応援上映なので、出てくるキャラクターに歓声を浴びせたりペンライトを振ったりもした。とりあえず水差し男爵が出てくると必ず黄色い声が上がるので楽しい。あと「ワシのビルが~!」「社長~!!」の部分は最早コールアンドレスポンスと化している。
あまり応援上映でどういう部分に皆が反応しているかは知らなかったが、「ユートピアエナジーバーのCMの場面で赤く光らせたペンライトを額にあてる」というのだけは知っていたため、そのシーンに合わせて劇場の皆で額にペンライトを当てた。その時は心の底から楽しかったはずなのが、今こうして文字に起こすと何やってんだろう……という気持ちにもなるのが不思議だ。
さらに、上映中に時々バックライト係*6を引き連れてタローマンが劇場に乱入してくることがある。この日は冒頭のシャンソン~主題歌、エランのミュージカル、でたらめ8兄弟登場、エンディングの4回も乱入してくれて嬉しかった。翌日も朝から渋谷で仕事だったのに……。
タローマンが登場すると観客が総毛立ち、一気に注目がスクリーンから画面の外のタローマンに移るのがはっきりと分かる。こんな体験は他のどのコンテンツでもしたことがなくて、感じたことのない感覚を味わわせてもらえた。
そして、タローマンはべらぼうにダンスが上手い。もちろんタローマンの身体能力が群を抜いていることなんか百も承知だったし、舞台挨拶の時も流れに関係なく急に側転を披露したりしていた。
しかし、ダンスを踊っているタローマンを見て、初めてタローマンの存在そのものではなく、パフォーマンスの達者さに心を掴まれた自分がいた。曲がりなりにも2年弱前から学園アイドルマスターというアイドルもののコンテンツに触れて、ダンスというものへの感度が上がっているということもあったかもしれない。でたらめな動きができるようになるには、まず基礎としてうまくて綺麗な動きができていることが条件だ、ということを痛感した瞬間だった。
これもある種の対極主義なのかもしれないですね(適当)。
上にも書いた通りエンディングのスタッフロールが流れている時にもタローマンが主題歌のダンスを踊り続け、さらにその後例の山口一郎パート*7で〆となったため、いまひとつ現実感が戻らないままイベントが終了する。
上映後
退場列の進みが遅いので「?」となっていたところ、退場口直前に映画館のスタッフの人から「イベント特典は監督から配布されます」と言われ、頭がパニックになる。うわーうわーとなりながら出口へ進むと、そこには……監督とタローマンがいた!!!!!!!
生まれて初めて、タローマンを間近で、見ました。監督は「べらぼう大将一番星」のチラシを、タローマンは完走証明書(画像のやつ)をそれぞれくれた。タローマンが、自分に手渡しでなにかをくれたことが、この記事を書いている今も夢のようで信じられない。時々この証明書を引っ張り出して現実だったんだ……って思ってる。千と千尋のラストシーン?

何度も何度も振り返って、タローマンの姿をしがみながら映画館のロビーへ戻ると、すでに営業時間の終わりがけらしく、必要最低限の電気のみがついており、お掃除ロボットがかいがいしく業務をこなしていた。結構夜も遅い時間だったので、外は人がまばらで、あれほど映画館に溢れかえっていたタローマングッズ着用者の姿も一気に減ってしまった。ボーっとしたまま帰宅。
おわりに
めっっっっっっっっちゃ、楽しかったです。
監督のインタビューなどを読んでいるとタローマンまわりの権限って結構岡本太郎財団が持っているんだなあ……と感じるので、映画もだいたい公開終了した2026年4月現在、今後のタローマンがどうなっていくかはさっぱり見当がつかない。
でも、『明日の神話』の改修中の足場にタローマンのイラストが採用されたことを思うと、これからも不定期にタローマンがどこかに出没する機会はあるのではないかと希望が持てる。皮のメンテナンスもしたし。
舞台挨拶の最後に、監督かMCの人かどっちが言ったのか忘れてしまったが、「またいつかべらぼうな世界でお会いしましょう」と言っていて、素敵な言葉だと思った。これからも脳のでたらめ野を適度にぎゅるぎゅると回しつつ、またいつかタローマンに会える日を待ちたい。
こむら川小説大賞に参加しました
Ave Mujica3話雑感
いったん睦(モーティス)まわりは置いておくとして、個人的に気になったポイントだけ
Ave Mujicaのツアーの仙台公演のカットなんですけど

セキスイハイムスーパーアリーナ!?!?!?!?
ごめんなさいね突然おっきな声出して……。
でも個人的にはかなり謎のチョイスです。
まず劇中のAve Mujicaの動員を確認しましょう。
とりあえず武道館(キャパ10000前後・1Days)がソールドアウトしてることは確定です。
ツアー初日の会場はよく分かりませんでした。
外観は自分の知ってる範囲だとぴあアリーナ(キャパ12000)が近そうですが、ぴあアリーナは会場前に噴水がないので……。
情報募集してます。
で、問題のセキスイハイムスーパーアリーナ(キャパ7000)なんですけど。
例えば米津玄師さんが今やってるツアーを見てみます。
地域によってアリーナとドームに分かれていますが、最終日は東京ドーム2daysなど国内トップアーティストらしいバキバキのデカ箱ラインナップです。
そしてこのツアーで仙台会場として選ばれているのが
なんですね。
米津玄師さんは2days、Ave Mujicaは(おそらく)1日だとしてもです。
次に去年宇多田ヒカルさんが6年ぶりにやったツアーを見てみます。
ふむ……。
台北と香港も抑えつつ、国内の主要アリーナで固めた編成です。
そしてこのツアーでも仙台会場として選ばれているのは
セキスイスーパーアリーナ
です。
まあ要するにトップアーティストが使うようなところなんですよここ。
なんでこんな重箱の隅をつついているのかというと、これは「バンドとしてのAve Mujicaが迷走してる一端が、『ツアーの仙台会場にセキスイスーパーアリーナを選ぶ』という部分に表れているからじゃないか」と考えたからです。
仙台公演の後のやりとりでも分かるように、現在Ave Mujicaはバンドの世界観を大事にしたい祥子*1と、とにかくバンドを売り出していきたいにゃむで意見が割れています。
さてこのセキスイスーパーアリーナですが、ライブ会場として2つの特徴があります。
「キャパがかなり大きい」ということ、そして「ライブ専用会場ではない」ということです。
まずキャパの問題ですが、ハコなんて大きければ大きいほどよかろうという考えもあるかと思います。
ただAve Mujicaの場合幕間の劇中劇があるため、ある程度観客が演者の表情や身動きを生で見られた方が望ましいという制約が発生します。
一応モニターで補完はできますしガチ勢はオペラグラス持参してるとは思いますが、初見の観客のことなども考えればなるべく生で見られた方が雰囲気は掴みやすいのではないかと。
で、セキスイスーパーアリーナですが。
いったいここに入った客の何割が生で演者の動きを追えるでしょうか。
せいぜいアリーナ前方とスタンドの最前くらいまでじゃないでしょうか……?
なので、仮にソールドアウトしていたとしても、7000人のお客さんの大半は劇中劇パートはオペラグラスを覗くかモニターをぼーっと見るかしかできません。
見切れ席がある場合、最悪モニターも見えないかもしれません。
次にライブ専用会場ではないという問題ですが、これはそのまま音響の悪さに直結します。
音響スタッフが頑張ればある程度カバーできますが、個人的にはライブ専用会場かそうでないかでやっぱり超えられない壁はあると感じています。
いわゆる天井席や端の方の席を引いた時なんかは特にそうです。
まとめてしまうと、セキスイスーパーアリーナはAve Mujicaの世界観を重視したライブをするにはあまり向いてない会場ということです。
言い訳しておくとこれは決してセキスイスーパーアリーナを貶しているわけではありません。
セキスイスーパーアリーナというライブ会場と、Ave Mujicaというバンドの相性が良くないというだけの話です。
しかも仙台は東北最大の都市だけあって、いろんなライブ会場があるんですよね。
ライブとしてのクオリティを重視するのなら、もっとキャパが小さく音響がいい会場がたくさんあったはずです。
それらをガン無視していきなり大箱のセキスイスーパーアリーナに飛びつくのは、少なくともバンドマスターである祥子の考えとは異なると私は思います。
作中の誰が会場を決めたのかという部分は完全に省略されてますが、「どういう経緯で決まったにしろ迷走しているのでは?」と感じました。
まあそんなことよりもっと大変なことが起こっていますが、、、
睦のギターもギター有識者から見ると大分いろいろ含みがあるものらしく、それを受けて適当に書き綴りました。
個人的には今のところOPとED以外に新曲が出るかが一番気になるところです。
それでは〜〜〜
*1:そして祥子に追従する初華
『試作派』寄稿のお知らせ
お久しぶりです。ももかんです。
突然ですが、このたび批評系同人誌『試作派』さんに寄稿させていただきました!!
#文学フリマ東京39
— 同人誌『試作派』文フリ東京39@K-19 (@prototype_pub) 2024年11月23日
西3ホールK-19(ジャンル:評論・研究 その他)にて批評系同人誌『試作派』を頒布します!
特集不定で公募した原稿に校正・編集提案を経た校了版です。
A5サイズ 、216ページ 頒布価格:1000円 pic.twitter.com/UPbim91qur
ジャンル不問なのでいろいろなテーマが集まっているのですが、自分はちいかわの「黒い流れ星編」を中心に書いております!
よろしくお願いします。
以下はあとがき的なものです。
